コブダイ
佐渡のダイビングでは超有名な「コブダイの弁慶」は、いわゆるところの「 鯛 」ではない。
分類としては、脊椎動物門 条鰭綱 スズキ目 ベラ科 タキベラ亜科 ベラ属 コブダイとなる。(瘤鯛、コブ鯛、学名:Semicossyphus reticulatus)
早い話がベラの仲間なのだ。
- 特徴
コブダイの雄は体長80cm、大きいもので1mを越えることもあります。そのいかついみた目とは裏腹に神経質な魚で、通常はダイバーに気付くと自ら逃げていってしまうほど。
◎ 佐渡の北小浦ポイントでは長年をかけて餌付けを行ったのだ、そのおかげで写真にある様にコブダイから近寄ってくる程、信頼関係が築けたのである。
テレビ、雑誌、映画「オーシャンズ」にも登場と各メディアにも取り上げられ、今では佐渡でダイビングといえば「コブダイ」というほどダイバーの間に浸透している。
体色は茶色や黒、白色などが入った赤色。
コブダイは雌性先熟で、子供の頃はメスで、卵を産む。50センチを超えるとコブが張り出してきて、オスに性転換すものが出てくる。
名前の由来である頭部の上下は大きなコブ状になっている。
コブは硬そうだが硬くはない。
雌はカンダイと呼ばれ、雄に比べて遙かに小さいために、かつてはコブダイとは別な種類の魚だとさえ思われており、雄のように頭部が異様な形にはならず、体長も大きくても雄の半分ほどにしかならない。
また幼魚のうちは体色がオレンジ色で1白色縦帯がはいり胸鰭を覗く各鰭に大きな黒斑があり、とても可愛い。成長するにつれ色が変わっていく。
- 食
非常に強力な顎と硬い歯でサザエやカキ、カニなどをかみ砕き、喉の奥の咽頭歯で更に砕いて中の肉を殻ごと食べてしまう。
佐渡の北小浦ポイントでは水中でその音を聞くこともある。
2013年、20年近く北小浦の赤岩というポイントでボスとして親しまれ「弁慶」という名前を冠されたコブダイが力尽きその一生に幕を閉じました。
佐渡のダイビングシーンを引っ張った大功労者、お疲れ様でした。
今では新しいボスが赤岩の縄張りを占有、「弁慶」のいない赤岩に君臨したのが三代目「ヤマト」今のボスはダイバーたちに公募を募り命名された。
弁慶はいなくなってしまったが、佐渡ではオス化したコブダイを総称して「弁慶」とよぶことにし、彼の名前は今後はオスのコブダイを指す名として残された。
今後は、「ヤマト」や他のコブダイの縄張り争いが繰り広げられるだろう。
ダイバーならばぜひ一度は実物に会いに来て頂きたい。